住居費と教育費を両立するには?
◆子供の学習調査でみる養育費の現状
文部科学省の『子供の学習費調査』は、授業料や入学金、学用品費、通学費、遠足代などの「学校教育費」、「学校給食費」、学習塾や習い事などの「学校外活動費」について、各世帯の支出額を調べたものです。
簡単に言うと子どもの教育費の目安になります。
【子供の学習費調査】で検索
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/1364721.htm
平成26年度の調査によると、公立と私立で年間の平均額に大きな開きがあり、
公立と比べて私立に通学させた場合は、幼稚園で2.2倍、小学校で4.8倍、中学校で2.8倍、高校で2.4倍多くかかっています。
特に小学校で大きな開きが生じているが、授業料が公立は無料であるのに対し
私立では年間約47万円かかることに加え、学習塾などの学校外の費用も多くかかっています。
中学校になると公立でも学習塾などの費用がかかるようになるため、小学校よりも開きが縮まっています。
さらに、幼稚園から高校まで15年間の総額では、すべて公立で学んだ場合は約523万円になりますが、すべて私立で学んだ場合は総額で約1770万円になり、
3.4倍多くかかることになるのです。
ただし、実際には、幼稚園は私立、小学校・中学校は公立、高校で公立か私立に分かれる場合が多いので、一般的には15年間で約609万円~約784万円というのが目安になると考えます。
また、四年制大学まで進学させた場合は、さらに私立の場合で約528万円、
国立の場合で約269万円の学費が必要と言われております。
なんとオール私立の場合では19年間で約2298万円の教育費を用意する必要があるのです。
また、自宅通学か一人暮らしかで生活費にも違いが生じるので、大学まで進学させる場合は高校までにまとまった教育費の準備が必要です。
◆では住宅ローンと教育費の両立はどうしたらよいのか?
子育てファミリーにとっては、家を購入したら、住宅ローンの返済と教育費の準備の両立で大変と思うでしょう。
しかし、賃貸でもマイホームでも、毎月一定の住居費はかかるのです。
家庭ごとのライフプランを立てて、長期的な収支を把握しておくことが重要なカギになります。
住宅ローンについては、できるだけ早く返済を終えて、返済完了後は老後資金の準備に充てることがポイントです。
教育費については、お子さんが生まれたときから少額ずつでも貯蓄を続けて、高校や大学など教育費の負担が重くなる時期にまとまった額の貯蓄でまかなえるようにしておきましょう。
ただし、最近は晩婚の家庭も多く、定年近くまで教育費がかかる場合があります。
子どもが生まれたときや家を購入するときを契機に、親の年齢と子どもの年齢、住宅ローンの返済期間などを一覧にするなどしてライフプランと家計の収支について見通しておくことが大切です。
住宅ローンに関しては、変動金利よりは中長期の固定金利のほうが、ライフプランが立てやすいです。
また教育費については成長した子ども自身の希望もあるだろうが、ある程度想定することはできます。
幼稚園と高校、大学は私立、小・中学校は公立などと想定して、支出が多い時期と貯蓄ができる時期を見分けましょう。
例えば15歳まで支給される児童手当はそのまま貯蓄し、公立の小学校通学時にさらに貯蓄をプラスするとか、子どもが中学に進学すると同時に妻が復職して教育費に備えるとか、家庭ごとに計画して両立できるようにしましょう。
住居費や教育費はある程度想定ができるが、公立高校に進学できずに私立高校に通うことになったり、転職や長期療養等で収入が減ったりといった想定外の事態も起こります。
ある程度余裕を見て貯蓄しておいたり、住居費や教育費の贈与を自分たちの親から受けたりといったことも検討してみてもよいかもしれません。
〈write:せんむ〉
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